みなさん、こんにちは、ホテリエひろさんです。
こちらのブログでは、ホテル勤務歴20年、エグゼクティブマネージャーであった私の経験をもとにホテルが好きな人はもっと好きに、ホテルに興味はあるけれど、どのような準備をすればいいか分からないそんな方にはお役に立つ知識を提供していきます。
東急ホテルズには「ホテル・リゾートブランド」「エクセルホテルブランド」「REI(レイ)ホテルブランド」の3つのブランドがありますが、それぞれを紹介する前に、歴史などを綴っていきます。
鉄道会社にホテルあり。
日本のホテルの特徴の一つに、鉄道会社がホテル経営をしていることです。JRであればJR東日本がメトロポリタンホテルやホテルメッツ、JR東海がアソシアホテルを経営していますし、関東の私鉄ならば西武や東武、小田急、京王、関西の私鉄ならば阪神阪急や近鉄などなど。街づくりの拠点としてのホテル、そして最近では自社の鉄道が走っていない地域にホテルを出店させることで、ブランド力向上を図っている会社もあります。
東急グループには二つのホテルグループがある!?
東急グループのホテルと聞いて、どんなホテルを思い浮かべるでしょうか?東急REI(レイ)ホテル、エクセルホテルなどの3つのホテルブランドを思い浮かべる方、セルリアンタワーなどの特定のホテルまで思い浮かべる方、はたまた東急ステイや東急ハーベストクラブなどを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
実は東急グループには大きく分けて2つホテルチェーンがあり、1つは「東急ホテル」「エクセルホテル東急」「東急REIホテル」と3つのブランドを運営している東急ホテルズという会社と「東急ステイ」や「東急ハーベスト」を運営している東急リゾーツ&ステイという会社があります。前者は東急株式会社が母体、後者は東急不動産株式会社が母体。今回は前者の東急ホテルズを紹介します。
東急ホテルズの概要
東急ホテルズは1968年(昭和43年)に設立された「銀座東急ホテル」などをはじめとした東急ホテルチェーンという会社と1973年(昭和43年)にスタートした「東急イン」の2つの系統がありましたが、会社は2001年に設立。現在では北海道・札幌から沖縄・宮古島まで日本国内に46ホテル、12,645室あるホテルチェーンです。
それでは次に3つのホテルブランドそれぞれを紹介します。
「東急ホテル」ブランド
「東急ホテル」ブランドは東急ホテルズの中で最上位ブランドです。ブランドコンセプトは「期待を超える優美な非日常」。ラグジュアリーな東急ホテルがあり、ザ・キャピトルホテル東急、セルリアンタワー東急ホテル、横浜ベイホテル東急などなど。またこちらのブランドにはリゾート立地の東急リゾートブランドも含まれていて、白馬東急ホテル、伊豆今井浜東急ホテル、宮古島東急ホテル&リゾーツがあります。特に個人的に訪れていただきたいのは、東急ホテルならば、ザ・キャピトルホテル 東急、京都東急ホテル。前者のザ・キャピトルホテル 東急は東急ホテルズのフラッグシップホテル。ミシュランでも星付きのホテルであること、ホテルの建物とロビーは隈研吾さん設計によるもの。日本らしさを感じるホテルです。また京都東急ホテルは西本願寺すぐ脇にあるホテル。今でこそ京都はリッツカールトンやフォーシーズンズなどの外資系ホテルが進出し、それらも和を意識したデザインになっていますが、筆者が京都を頻繁に訪れるようになった2006年の頃は、ラグジュアリーなホテルはあるもののいずれも洋風なデザインで和を意識したホテルはごくわずかだったったと記憶しています。その中で、京都東急ホテルは1982年(昭和57年)開業当時から和を意識したデザインでした。中に入ると、ホテルにいながら町家にいるかのようなデザインで広いロビーからフロントに入るあたりは京都の邸宅に遊びに来たような感覚になります。
「エクセルホテル東急」ブランド
「エクセルホテル東急」ブランドは東急ホテルズの中の中間ブランド。ブランドコンセプトは「心おどる非日常の扉」。客室、レストラン、宴会場とホテルの様々な機能を兼ね備えている東急ホテルブランドと比べて、客室に特化したホテルが多いのがエクセルホテル東急。北は札幌から南は福岡まであります。近年は渋谷ストリームエクセルホテル東急や大阪エクセルホテル東急など、デザインにこだわったホテルも増えてきています。
「東急REIホテル」ブランド
「東急REIホテル」はかつてビジネスホテルと呼ばれていたホテルブランド。東急インは旧称です。これまでは駅前立地で画一的なデザインでしたが、近年川崎キングスカイフロント東急REIホテル、横浜東急REIホテルなど20代後半〜30代前半に対象を絞ったデザインのホテルの増えてきています。個人的におすすめなのは前述の川崎のホテル。場所は川崎駅からホテル専用シャトルバスで20分と離れた場所にありますが、ホテルから羽田空港、多摩川を眺めることもでき、ホテル内に大浴場やミニフィットネスもあるので気軽にリゾート気分を味わえるようになっています。
かつては「東急ホテル」ブランドは政令指定都市、「エクセルホテル東急」ブランドは政令指定都市と地方の大都市、「東急REIホテル」は県庁所在地を中心とした都市に出展をしていました。しかし、近年では静岡県三島市に東急ホテルブランドが開業したり、「エクセルホテル東急」「東急REIホテル」の一部がライフスタイルホテルと標榜し、ブランドごとの大きな違いを見出せず、3つのホテルのブランドの違いは?と思うこともあります。しかし、ハイアットのようにライフスタイルホテルでも「アンダーズ」と「ハイアットセントリック」で価格帯のみならず、提供サービスが異なるように、少なくとも「エクセルホテル東急」と「東急REIホテル」に明確な違いがあるといいと思っております。
このようにホテルごとのブランドを整理するとホテルを選ぶときに頭の整理がしやすくなります。今回の記事が参考になれば幸いです。
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